木は伐採直後、木本体と同じぐらいの重さの水分を含んでいます。
樹種によって含む水分量の違いはありますが、含水率で言うと100%。

そのままでは使えないので、製材所で板にし、屋外で桟積みをして天然乾燥(職人はテンカンと呼びます。)をします。

乾燥期間の目安は「一寸一年」と言われています。一寸(3.3センチ)の厚みの板は1年、
二寸(6.6センチ)なら2年ほど。天然乾燥により含水率は30%ぐらいまで低下します。
細胞同士の間の水分はこれで蒸発してしまいますが、細胞壁の中の水分はこれ以上の乾燥はできません。

かつてはこの状態でも家具用材として使われましたが、エアコン環境の現代の住宅ではトラブルが起こります。
天然乾燥後さらに人工乾燥(ジンカン)に入ります。乾燥室に入れ、ボイラーによる熱風でさらに乾燥していきます。
急激な乾燥は板の内部割れを起こしてしまうので徐々に温度を上げつつ時間をかけて行います。
人工乾燥により8%〜12%まで含水率を下げます。
乾燥が終わったからと言ってすぐに使用するのは厳禁です。乾燥室から出し、
室内環境にて空気中の温度や湿度に馴染ませる時間が必要です。
この工程を経てようやく家具用材として使えるようになります。その間数年。

木は家具になった後も、夏場は含水率を上げ、冬は乾燥しています。無垢のフローリングの板の隙間が夏冬で違って見えたり、
夏に引き出しが硬くなったりするのはそのためです。
日が当たる場所やエアコンの風が直接吹くところに置いてしまうと木にとっては過酷です。
無垢の木の家具は生き続けています。少しだけ気を使ってあげて、末長くお付き合い下さい。


